白内障について
眼の様子がいつもと違う、最近よく物にぶつかるそんな様子の愛犬、愛猫心配ですよね(´・ω・`)
今回、黒目が白くなってしまう白内障についてお話させていただきます!
白内障とは
本来透明であるはずの水晶体の一部又は全体が、様々な原因によって白く濁った状態のことを指します。
水晶体が白く濁ってしまうとすりガラス越しに物を見る感覚に近いため
「物にぶつかる」
「動くものを目で追わなくなる」 など
視覚障害の症状が現れます。
しかし、白く濁ってしまっている状態でも光を感じることはできています!
白内障になる要因
①先天性 形成中の水晶体の分化異常によって先天的に発症してしまう。一般的には進行しないことが多い。
②後天性 加齢によるもので6歳以降に発症する。老化現象の1つで進行が緩やかなのが特徴早ければ5、6歳で発症する。
③糖尿病性 糖尿病により高血糖状態になり、両側性に急速に進行してしまう。
犬の場合・・・糖尿病発症後170日(5ヶ月半)で50%約1年で75%の確率で発症してしまう。
猫では ・・・代謝機能が犬と違うため発症自体がまれ。
④遺伝性 遺伝的要因によって、ほとんどが若年~中齢で発症する。
⑤外傷性 水晶体まで達する外傷によって発症する。外傷により細菌が水晶体内に感染し水晶体炎になることもある。
⑥放射線性 頭部や鼻部への放射線治療後(6か月以降)に発症する。進行度は眼に対する被ばく量によって変わってくる。
白内障4つのステージ
1⃣初発期
水晶体の濁りが15%以下の状態。視覚への影響もほとんどなく、自覚症状はほとんどありません。
2⃣未熟期
水晶体の濁りが15%以上の状態。視界がぼやけて、見えづらさが出てきます。
3⃣成熟期
水晶体の白濁100%の状態。光に対する反応はあり、近くで動くものは捉えることはできます。
4⃣過熟期
失明する直前の状態。水晶体自体が固くなり始めます。
白内障の治療方法
初発期、未熟期の場合
➡点眼薬で進行を遅らせる治療法。手術の必要はありません。
タンパク質の変化を防止するピレノキシンが含まれた点眼液(ライトクリーン)を用います。
サプリメントもあります。
成熟期、過熟期の場合
➡失われた視力を取り戻すために白濁して固くなったタンパクを取り除いて人工レンズを挿入します。
手術以外に治療法はなく手術をしても、しなくても合併症のリスクが高いです。
白内障を放っておくと
視覚障害だけでなく水晶体起因性ぶどう膜炎を発症し、緑内障や水晶体脱臼など
動物にとって苦痛を伴う合併症を発症するリスクもあります。
白内障だけでなく眼に関する病気は様々です以前は放っておいたら良くなっても今回は違うかもしれません!
愛犬愛猫が長い間痛みで苦しまないように、いつもと違う様子があれば一度病院に行ってみましょう!!
少し難しいお話でしたが最後まで読んでいただきありがとうございました!
土日も診療 豊橋市の動物病院 セピどうぶつ病院でした🐾