ペットフードの疑問 ~グレインフリーって何?~
近年、様々な種類のペットフードがお店に並び、インターネットなどでもたくさんの情報が得られるようになりました、その反面、あまりにもペットフードの種類が多く、『どのフードを選んで良いのかわからない💦』などのお悩みも増えてきたのではないでしょうか?
今回は、そんなペットフードでよく見かけるグレインフリー、グルテンフリーについて少しご紹介させていただきます🌻
🦴グルテンフリーとグレインフリーの違い🦴
まず、グルテンフリーとグレインフリーの違いについて簡単にご説明させていただきます。
グルテンフリー・・・グルテン(麦類に含まれるたんぱく質の一種)を含まない
グレインフリー・・・グレイン(穀物全般)を一切使用していない
※グレインフリーの中にグルテンフリーも含まれます
ペットフードにおけるグレイン(穀物)とは、一般的に米・小麦・あわ・ひえ・とうもろこしなどのイネ科作物の種子を指しますが、加えて豆類も含まないグレインフリーのフードもあり、製品によってばらつきがあります。
🦴犬・猫は肉食だから穀物は消化に悪い?🦴
結論からお伝えすると、適切に調理された穀物については十分に消化することができます。
穀物に含まれるデンプンは、調理する前の状態では人間でもうまく消化することはできません。
水とともに加熱調理し、デンプンが『糊化』して初めて消化吸収することができるようになります。
犬や猫でも糊化したデンプンであれば消化吸収する能力があり、一般のドライフードなら穀物もほぼ100%消化できます。
ちなみに、ワンちゃんは肉食ではなく、雑食の動物です🐶
🦴穀物は食物アレルギーをおこしやすい?🦴
食物アレルギーとは、主に食物に含まれるたんぱく質に対して体が異物と認識し、起こる反応です。
そのため、肉類も例外ではなく、むしろ犬や猫において牛肉や鶏肉などのアレルギーと比較して、穀物によるアレルギーは少ないことが報告されています。
ただし、検査などで小麦アレルギーであるとあらかじめわかっている動物では、グレインフリーフードは有用であるといえます、アイリッシュ・セッターなどの一部の犬では、グルテンに強いアレルギーを示すことがあります。
🦴グレイン=炭水化物!太ってしまうのでは?🦴
たしかに、脂質の多くない肉類のみと比べてしまうと、炭水化物が多くなり、体重が増えてしまう可能性はあります。
しかし、『グレインフリーフード=太らないフード』とは限りません。
前記したように、ペットフードにおいてのグレインはイネ科の植物が対象です、グレインフリーフードにも、じゃがいもやタピオカなど、イネ科の植物よりも多くの炭水化物が含まれるものが使用されている可能性もあります。
体重が気になる子には、実際にそのフードの成分を確認していただき、カロリー、脂質、炭水化物が多くないものを選んでいただくことをお勧めします。
🦴ペットフードに穀物が使用される目的🦴
穀物は、種類によって栄養成分が異なり、ビタミンやミネラル、食物繊維などワンちゃん、ネコちゃんの栄養バランスの細やかな調整をするうえで欠かせない栄養源となります。
また、肉類にはタンパク質が多く含まれ、高タンパク食は腎臓や肝臓への負担が増してしまいます。
健康な状態ではそれほど問題にはなりませんが、高齢の子では注意が必要です。
🦴最後に・・・🦴
どの飼い主様も『うちの子には、安心・安全でよいものを食べさせてあげたい』というお気持ちは同じではないでしょうか?
今回はペットフードのグルテンフリー、グレインフリーについてご紹介させていただきました、他にも何か疑問点などございましたら、お気軽に当院スタッフまでお問い合わせください✨
土日も診療 豊橋市の動物病院 セピどうぶつ病院でした