猫の尿道閉塞|豊橋市の動物病院「セピどうぶつ病院」

猫の尿道閉塞|豊橋市の動物病院「セピどうぶつ病院」

症例紹介

猫の尿道閉塞

  • 外科
  • 未分類

尿はまず腎臓で作られ、尿管を通って膀胱へ送られ、その後膀胱から尿道を通って体外へ排出されます。
この一連の尿の通る経路を尿路と言い、腎臓から尿管までを上部尿路、膀胱から尿道出口までを下部尿路と言います。
下部尿路の疾患の中でも、特に猫ちゃんに気を付けてもらいたいのが、尿道内に結石炎症性物質腫瘍細胞などが詰まってしまい排尿ができなくなってしまう、尿道閉塞という病気です。
尿道が完全に閉塞してしまい、尿が全く出せなくなると救急疾患となり生命が危険な状態にさらされます。
雄猫では特に尿道が細いため尿道閉塞を起こしやすいです。

閉塞後数時間または部分的な閉塞では尿がポタポタしか出ない、頻尿、血尿、排尿痛、物陰に隠れる、落ち着きがなくなる等の行動が認められます。
完全閉塞が24時間以上経過すると前述の排尿以上行動以外に食欲不振、嘔吐、沈うつ、低体温といった症状が認められます。
閉塞が長時間持続すると急性腎不全の病態となってしまい、命を失うこともあります。

※レントゲン画像
 ○尿が出ないのに、膀胱にこれだけ尿が溜まっているのは異常です。 また、膀胱の底と尿道にすごく細かい砂状の結石が溜まっているのが分かります。

症状は閉塞の持続時間や程度によって症状が多少異なります。膀胱に炎症があれば、内服薬を使用したり、結石が原因である場合は、食事療法等で結石を溶かしたり出来にくくしたりして、再発を防ぎます。
治療を試みても何度も閉塞を繰り返し、尿道の炎症がひどい場合には尿道を広げる手術を実施する必要もあります。

 

尿道を広げる手術(会陰尿道路)実施後

便が1日出なくても大きな問題になることはほとんどありませんが、尿が1日以上出ないと命に関わってきますので、お家の子の排尿の様子で気になることがありましたらすぐにご相談下さい🐱

 

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